
【ワイン研究室ではワインの出来・不出来を研究中】
 |
ご自分の記念日のワインを探されている方の中に、その年のワインの出来・不出来を非常に気にされる方がいらっしゃいます。
またそのような方の根拠の多くが世に言う『ヴィンテージ・チャート』のみのようですので正直に申しまして残念に思っております。
※ちなみに『ヴィンテージ・チャート』とは『★の数でその年の概況を表す情報』で、ワイン界に少なからずの影響をもたらしています。
|
またその上、20世紀を代表する大当たり年と言われるボルドー地方の1945年や1961年が実は霜害が厳しかったので天候の厳しさに対応して作業した結果、果実数が減少し、その夏の乾燥した気候が幸いし、非常に濃縮された上質のブドウが実ったことなどは全くご存知ないようです。
つまり1945年も1961年も結果として大当たり年になったのですが、むしろ生育状況の前半は全く恵まれていなかった年なのです。
毎年、天候や病気・ブドウ品種に応じて日々これを栽培する農家が作業します。それらの駆け引きやその努力をご説明することで、多くの方にこれからも自分の記念日の年号のワインに引き続き愛着をもっていただきたいと思っております。
非常に専門的な内容を含めて「ブドウの出来・不出来」や「ブドウにとっての環境や自然」に関して解説いたしますが、そのような事柄に興味のある方には是非ご一読いただけたらと存じます。
【テロワール】
「その土地固有の個性」をワイン界では「テロワール」と呼んだりします。それではその「テロワール」とはどのような個性の集合体なのでしょうか。

【写真:フランス・コート・ド・ニュイ地区のブドウ畑】
■テロワールの構成要素と気象条件
1.土壌:土壌には化学的含有成分や、地層の構成による物理的な要素、水捌け、ph、肥沃度合、土のキメの細かさなどが個性として存在します。そのような要素はブドウにとってどの程度恵まれた環境となるのでしょうか。
→土壌について
2.気候条件:気候には気温、日照量、緯度、、降水量、風、霜の程度などがあります。これらはブドウにどんな影響をあたえるのでしょうか。
→気候条件について
3.地勢:大地は決して平坦ではありません。ブドウの樹の植わっている土地の傾斜や標高、畑の方角やブドウの垣根の方角は自然界に常に身を置くブドウの樹には影響がないのでしょうか。
→地勢について
4.人的要因:生産者のポリシーというべき内容になるのでしょうか。
ブドウ畑を管理する人間が質を重視するか、量を重視するかでは出来るものが違います。また学術研究されたことを取り入れるかどうかなどでも天候の変化に対応する作業に違いがでます。
経営方針にもなる点では有機農法を採用するか、どんな品種にするか、植樹密度はどうなのか、剪定をどの程度行うか、機械化をどうするかなどまったく違います。つまり隣の畑と経営方針が違えば、収穫期のブドウ畑の様子が全く違います。
ワインを醸造し製品化する過程でも同じことが言えると思います。
設備は同じ設備で醸造してはいません。ブレンドの哲学や嗜好も違います。熟成に掛ける情熱や経営規模だって異なります。
ボトル1本の値段の違いを見れば、それらが同一ではないことがお分かりいただけると思います。ある意味で、出来の良さを値段に反映できる生産者は恵まれています。
→人的要因について
5.理想の四季:春夏秋冬を通じて恵まれた年はなかなか無いようですが、ブドウにとっての理想の四季とはどのような気象なのでしょうか。
→理想の四季について
6.ボルドー地方の気象データ:100年分の気象データを分かる範囲でまとめました。
→ボルドー地方の気象データ
【経年の熟成変化を支える要素】
経年の熟成変化は理想に近づき、ピークを迎えることに意義があります。そういった変化は必ずしも自然のままにゆだねられる訳ではなく、熟成変化が意図的に設計されていることが多いようです。経年変化を長期に渡り支える要素をご紹介します。
■経年の熟成変化を支える要素
7.ワイン樽について:長期熟成に向けて、樽の中でしばらく過ごすのが一般です。世界的に用いられている樽の効用とはいったいどんなところにあるのでしょうか。
→ワイン樽について
8.コルクについて:経年の熟成を支える陰の立て役者がコルクです。天面にカビが生えていたり、途中で折れてしまったコルクにも愛情を感じてもらえたらと思います。
→コルクについて
9.酸味について:酸味のある、ふくよかなワインは熟成によってピークを迎えます。またワインの生産に酸の要素は不可欠です。徐々に酸度を落としながら、味わいを増す酸味とはどのようなものなのでしょうか。
→酸味について