年号ワインを前にして、普段はなかなか口に出せなかった感謝の気持ちを、伯父さんは伯母さんに素直に伝えられました。
ふたりの結婚を、あのおじいさまが反対していたなど、思いもよらぬ話が飛び出し、ウインカーもドミニクもマドレーヌもびっくりしました。
父親の反対に負けず、幸せな家庭を築いたふたりの30年の歴史の貴さを、今はそれぞれ独立して家庭を持ちえたみんなは、身にしみて感じました。
ごめんなさいね。こんな素敵なプレゼントをありがとう。
あなたのご両親が早く亡くなったのは私もとてもつらかったわ。私はアルフレッドや子供に支えてもらったからよかったけれど、ウインカー、あなたは随分寂しかったでしょうね。
あなたのお母さんになってあげたかったのに、なかなか話せなかったわね。」
娘の幸せを願って大事に保管されていたであろうワインを目にし、マリーは時を経て再び父親の愛情にも深く触れたのでした。
涙がこぼれないように必死で堪えながら、膝の上で握りしめていたウインカーの手に、マルトの手が重なりました。