1980年はボルドーの世紀の10年間として知られる1980年代始まりの年ですが、難しいスタートを切った年となりました。
ボルドーの夏は涼しく雨が多く、収穫までのブドウが熟すのに時間が掛かかり、赤ワインは全般で過小評価されてしまっている年です。シャトーマルゴー、ペトリュス、シュヴァルブランは例外と称賛されています。

甘口白ワインのソーテルヌ地区が1980年では秀逸な年です。ブドウの成熟と収穫は11月下旬まで続きました。リッチで上質ワインが生産されましたが、残念ながら、商業的な価値は同じヴィンテージの赤ワインの低評価に足を引かれてしまっています。シャトーディケム、クリマン、レイモンラフォンなどのストックがあれば絶好のチャンスを手放さないことをお薦めします。

ブルゴーニュ地方の赤ワインはバラツキはあります。6月の開花は長期化し8月、9月の気温は平均を超え、10月初めの収穫前には雨に降られました。摘み取りを遅らせた生産者ほど成功し深みがあり濃厚な味わいに仕上げることができました。

スペインもまずまずの出来です。

スタッフより

1980年は難しい年とされていますので、やはりワインの銘柄数は前後の年と比べて少ないですが、近年まで生産者で保管され続けた「蔵出しワイン」も紹介しています。また上級クラスのワインも残ってます。

マグナムサイズのボトルで丁寧にちゃんと残された逸品があるのは、毎年変わらぬワインへの愛情がある証と受け取っています。

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